五輪書
五輪書と聞いて、誰を思い浮かべますか、、、
結構有名なので、もしかしたら、皆すぐにわかるかもしれませんね。
そうです。
宮本武蔵です。
名前くらいは聞いたことがあるのではと思います。
不敗の剣豪と言われた人で、その人が書き残したものが五輪書です。
簡単に言えば、命がけの体験を通して究めた兵法の奥義、
そして人生観が詰まっているとも言える内容でしょう。
現代の生活、仕事をするうえでも、参考になる部分も多くあると思うので、
今日は、この五輪書について少し書いてみます。
「五輪書」は、自らあみだした二天一流の兵法を書き記したものであり、
仏教の「地・水・火・風・空」という言葉をかりた5巻から成っています。
「地之巻」では、兵法二天一流の綱要を述べ、
この兵法の理論的根拠を明らかにしている。
「水之巻」では、二天一流と名付ける理由や、
二天一流の太刀筋の大略を記している。
「火之巻」では、敵に打ち勝つための技法を27条にわたって論じている。
「風之巻」では、二天一流と他の諸流との技法と心法上の相違を
9条にわたって論じている。
最後の「空之巻」は、二天一流の兵法の究極である「万理一空」について
述べたものである。
すべて、宮本武蔵自身の、強烈な体験に裏打ちされた言葉で書かれているので、
響くものがあるのでしょうね。
気になるところはいくつもありますが、
その中で、ひとつ書いておくと、「道の法則」というのがあります。
わが兵法を学ぼうとする人には、道を行う法則がある。
第1に、実直な、正しい道を思うこと。
第2に、道は鍛練すること。
第3に、広く多芸に触れること。
第4に、広く多くの職能の道を知ること。
第5に、物事の利害損失を知ること。
第6に、あらゆることについて直実を見分ける力を養うこと。
第7に、目に見えないところを悟ること。
第8に、わずかなことにも気をくばること。
第9に、役にたたないことはしないこと。
だいたい、このような原理を心にかけて、
兵法の道を鍛練しなければならない。
いかがですか。
自分の今の仕事もそうですが、どんな道であれ、
鍛錬していく上で、共通して言えることは多くあると感じますね。
他にも、
「我、事において後悔をせず」
「仏神は貴し、仏神をたのまず」
などの言葉も書かれているし、
「心意二つの心をみがき、観見二つの目をとぐ」
ことが必要であるとも言っています。
これは、観の目と見の目とを分けていることです。
目で見るのが見であり、心で見るのが観であるということですね。
以下に、この本で書かれているポイントを書いておきます。
・人は師匠があると、師匠にあまえる。
武蔵は「我に師匠なし」と言いきって、ただ自己のみを信じ、
自らの体験だけから、自らの武道を極めた。
・敵とたたかう間に、同じことを何度も繰り返してはならない。
武蔵は「山海の心」 ―― 敵が山と思えば海、海と思えば山と、
意表をついてしかけるのが兵法の道だと説いた。
・細心さだけでは臆病になり、大胆さだけでは無鉄砲になる。
武蔵は、鼠の細心さと午の大胆さを兼ね備えた「鼠頭午首」が
大切だと説いた。
これは兵法に限らず、人生でも必要なことだ。
・人生は後悔しても何にもならない。兵法に生命をかけ、
非情な合理主義者であった武蔵は、
後悔するのは無駄だとし、「我、事において後悔をせず」と言った。
・武蔵は、徹底した無神論者でもあった。仏神を尊敬するが、
頼ることをしなかった。
そんな武蔵が晩年にたどり着いた世界は、
まよいの雲の晴れた「万理一空」の境地だ。
何ものにもとらわれず、死んでも迷いはない、という境地、悟りである。
・武蔵は「身ひとつに美食をこのまず」と言い、
兵法の道に役立たないことを一切しなかった。
我々には難しい、その生き方を学ぶことで、
人生の困難に打ち勝つ道を見いだせるだろう。
道を追い求め、常に鍛錬し続けた人の言葉は、
実体験に基づいているものでもあるし、
やはり深いものがありますね。
（今日の一言）
「五輪書」いかがでしたか。
読んだことがある人もいるのではないでしょうか。
先日、ある本を読んだ流れで、久しぶりに少しだけ武士道読み、
その流れで、なぜか五輪書が気になり、
久しぶりに、さらっと読んでみました（笑）
ここまでのストイックな生き方など、もちろん私は出来ませんし、
自分自身にそれを求めてはいませんが（笑）
気分を鍛えていく、成長させていく上では、
参考にしようと思う事はありますね。
さて、旧暦では昨日が１月１日です。
なので、昨日は、気持ちも新たに、いろいろな事を決めてみました。
今日もメッセージを読んでくれてありがとう！
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