身土不二、、、食べ物と土地と言う観点で人間の身体を考えてみましょう!

人間の身体の不思議。

人間の身体は、食べたもので出来ていますね(笑)
健康と言う事を考えても、何を食べるかはとても大事です。

食べ物と土地と言う観点で今日は少し書いてみます。

あなたは、「身土不二」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか。
「身」すなわち人間の身体と、その人間が生まれ育った「土」つまり大地は
「不二」、二つではなく一体だという思想です。

考えて見れば、私たちの身体は食べたものを分解し、
そこから得られた栄養素から形成されています。

そして、すべての食物はもともと、大地から育った植物か、
それを食べて育った動物でした。
したがって、我々の身体は食べ物を通じて大地と繋がっているのです。

この認識の上で、身土不二は、生まれた場所から歩いて行ける範囲、
3里(12km)ないし4里(16km)の範囲で育った食物を食べるのが良い
という思想です。

この思想は、タイの養殖エビ、カリフォルニアのオレンジ、
オーストラリアの牛肉などを日常的に食べている我々の現代の生活から見れば、とんでもない暴論に聞こえますね(笑)

しかし、この説には科学的根拠がないわけではありません。
たとえば、一つ例を挙げれば、
日本人には牛乳を飲むとお腹を壊す人が少なくありません。
これは牛乳が、もともと日本の土地で生み出された飲み物ではないからです。

事実として、牛乳でお腹を壊さない人のほうが少数派なのです(笑)

牛乳に関連して、少し書いていくと、
インドから独立したバングラデシュがたび重なる洪水と飢餓で
苦しんでいるため、フランス政府が救援物資として
粉ミルクを贈ったことがありました。

ところが、それを飲んだバングラデシュの人たちが下痢と腹痛を訴え、
死者まで出る騒ぎになったそうです。

粉ミルクに毒が入っていたという噂まで広がって、
国際問題にまで発展したのです。

フランス政府は医師、看護婦、栄養士からなる調査団を派遣し、
現地の水が問題だと見当をつけてミネラルウォーターも持っていったのですが、
水が原因ではなかった事がわかりました。

アメリカのケネディ政権の時代にも、
ブラジルに送った粉ミルクで同様の事件が起こりました。

ブラジルの水が良くないのだろうと、
沸騰消毒するなどしてミルクを飲ませても、結果は同じでした。

そこから始まった調査の結果、驚くべき発見がありました。
まず、すべての人類は、生まれてから7歳ぐらいまでは
乳に含まれる乳糖(ラクトーゼ)を消化吸収する酵素(ラクターゼ)を
もっています。これがないと母乳を飲んでも下痢してしまうのです。

ところが一部の人々では、
7歳を過ぎるとラクターゼが消滅する事が判りました。

バングラデシュの人たちもブラジルの人も、
ラクターゼをもっていなかったことが症状の原因だったのです。

当初、このラクターゼ欠乏症は一部の人々とみられていました。
しかし、調査が進むにつれて、じつはそれが世界の多数派で、
むしろ7歳以降もラクターゼを持っている人々の方が、
世界全体で20%程度の少数派であるという事実が判明しました。

牛乳を飲む習慣は、ヨーロッパの自然環境の貧しさから生まれたと
言われています。

成人してもラクターゼを持っているのは、
スウェーデンやノルウェーでほぼ90%と、ヨーロッパ北部が中心でした。

ヨーロッパ北部は寒冷のため濃緑色の葉物野菜は育たず、
不足するカルシウムを摂取するために、
6千年ほど前に牛や羊の家畜化を始めてから、
その乳を飲むようになったのです。

その過程で、離乳期が終わってもラクターゼを分泌し続ける体質が
突然変異で現れ、適者生存でヨーロッパ人の主流となりました。

したがって、ヨーロッパ人が牛乳を飲むのは、
厳しい気候のもとで野菜に恵まれない風土に、
やむなく適応した結果なのです。
言わば、彼らなりの「身土不二」の実践でした。

明治時代に医学や栄養学の指導者としてやってきたのは、
北ヨーロッパに住むドイツ人が中心でしたので、
牛乳を飲むことを「文明的」な食事として推奨しました。
この誤解が今も続いているわけです。

ヨーロッパ人のような体質の突然変異を経験せず、
自然の豊かな国土に住む日本人は、本当は、
わざわざ牛乳をカルシウム源として飲む必要はありませんでした。

小松菜や大根の葉など濃緑色の葉物野菜、
および味噌、豆腐、納豆など大豆を使った食品で
十分にカルシウムを採れるからです。

特に大根の葉は同じ重量の牛乳に比べて、2倍のカルシウムを含んでいます。

いかがでしょうか。

こういうこと、ほとんど知らないのではと思います。

それこそ、栄養士などの資格を持っている人たちでさえ、ほとんどの人は、
こういう歴史を踏まえた根本的な事を知らない人の方が多いですね。

誤解してほしくはないのですが、
牛乳がダメだとか言っているのではありません。
日本人の体質も、食生活の変化とともに、変わってきているのも事実です。

良い方向に進んでいるかは、個人的には疑問を感じていますが(笑)
変わってきていることは間違いないですね。

今日伝えたいことは、こういう事実を少しでも知り、
自分なりに、自分の身体ときちんと向き合っていくことは、
とても大事であるということです。

何を食べるか、すべて自分が決めているわけだし、
その積み重ねで身体はできているということを再認識しましょう。

(今日の一言)
今日は、牛乳を例に書きましたが、
私が学生の頃は、給食で毎日、牛乳が出ていました(笑)

あらためて考えると、この時点でおかしなことですね。
本来、あまり日本人には合っていない牛乳を、
なぜ毎日飲ませるのか、、、(笑)

このあたりの理由を書き出すと、きりがないので、そこは書きませんが、
こういうことは、他にもたくさんあります。

「身土不二」ということで、食べ物については、
まだまだ書きたいことありますので、
もしかしたら、また書くかもしれません(笑)

今日は、直接仕事に関連することではないかもしれませんが、
とても大切な事なので、書いてみました。

今日もメッセージを読んでくれてありがとう!

このメッセージを読んでくれたあなたに
少しでも多くの良きことが起こりますように!

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