普通に生活出来ていることへの感謝を忘れてはいけない

昨日、令和になりました。
それまでの数日、数週間は、平成を振り返る出来事やニュースなどが
多かったと思います。

平成を振り返った時、必ず誰もが思い出すのは、3.11の出来事でしょう。
今日は、以前、別のところで書いた3.11に関連した内容を
なぜか書いておこうと思いましたのでそれを書きます。

受け止める、悩み、迷い、希望、そして感謝

震災で津波の被害を受けた女川町の子どもたちの話です。
女川町は、あの震災で、人口の約1割が亡くなり、建物の8割が住めなくなり、
街の景色が一瞬で大きく変わってしまったそうです。

そんな中、学校がとりあえず再開して、子供たちに俳句を書いてもらう授業が
あったようです。
もちろん、まだ町中は瓦礫だらけ、そして行方不明者も多くいる状況です。
そんな中で書かれた言葉は、

 「ふるさとを 奪わないでと 手を伸ばす」

 「ただいまと 聞きたい声が 聞こえない」

さらに、
 「見たことない 女川町を…」と書き始めた子もいます。

この時点で12文字ですから、使えるのはあと5文字です。
「悔しいな」「悲しいな」「見たくない」とか、いろんな言葉があります。
そんな言葉を書くのかと思っていたら、
この子が選んだ言葉は「受けとめる」だったそうです。

凄くないですか。さらに言えば、受け入れるではなく受けとめると書いたことが
もの凄いなと感じました。

それを見た先生が感じたのは、
 「受け入れなくてもいいから、とにかく受けとめる。
  その後は立ち向かってもいいし、逃げてもいい」
ということを教えられたと書いてありました。

「窓ぎわで 見えてくるのは 未来の町」と書いた子もいたそうで、
その言葉からは、こんなに瓦礫だらけなのに、
あの子にはそんな風景が見えていたんだ。
と気付かされたたそうです。

 「夢だけは 壊せなかった 大震災」

この言葉はみんなの合言葉になったそうです。

家族を亡くした生徒もたくさんいたので、その子たちがどんな言葉を書くのかが
一番心配だったと書かれています。

そんな中、母親を亡くしたある女子生徒がいて、その生徒は、
授業中には提出しなかったそうです。

先生は、「やっぱりつらい授業をしてしまった」と思っていたら、
次の日にこんな作品を持ってきました。

 「逢いたくて でも会えなくて 逢いたくて」

漢字には「あう」が2種類あるので、どちらにするか家で考えてきたようです。
そうやって結局、全員が提出してくれたということです。

さらに続きもあり、
半年後の11月に同じ授業を行いました。震災から8か月後の作品です。

 「弟と 久しぶりの 大ゲンカ」

この生徒は、しょっちゅう兄弟ゲンカをすることで有名な生徒でした。
その二人が8か月間まったくケンカをしなかったそうです。

5月に「青い空 見守っていてね いつまでも」と詠んだ生徒がいました。
家族を亡くした生徒です。その子は11月には
「青い空 こっちは元気で やってるよ」と書きました。

5月の授業の時、「春風が 背中をおして 吹いてゆく」と、
何かに背中を押されなければ歩けない様子を詠んだ生徒がいました。

この生徒が半年後には「女川の 止まってた時間 動き出す」と書きました。
さらに半年後は「あったかい 音のする支援のフルート」という句を作りました。
ブラスバンド部の子です。

 「みあげれば がれきの上に こいのぼり」

この子は、震災から2か月経ったゴールデンウィークに、
瓦礫だらけの町を下を向いてトボトボ歩いていた時、
「下ばかり向いてちゃダメだ」と思ったそうです。そして顔を上げると、
壊れたビルの上に誰かが揚げた鯉のぼりが見えたんですね。

これらの作品を見て何を感じるでしょうか。

あの災害は、きっと私が想像している以上に、子どもたちに、
大きな心の傷を残したと思いますし、
同時に多くのことを教えてくれたのだと思います。
そういうことが感じられました。

あらためて普通に日々暮らせている事、当たり前のように仕事が出来ている事、
今日もいつものみんなと顔を合わせられること、
本当に幸せであり、ありがたいことだと思います。

こういうことを定期的にでも思い出すと、
目の前の悩みや不安、問題など、急に少し違う見え方になってきます。

みなさんも、不平不満や愚痴を言ったり、人の悪口を言ったり、
いじわるしたり、、、

そんなことをしているとしたら、そんな自分自身をどう思いますか(笑)
あなたが感じているストレス、悩み、問題、どうでしょうか、、、

女川町の子どもたちと比べてみて下さい(笑)
もっと大きな視点で物事を考えてみることも時には必要だと思います。

令和の時代も、感謝を忘れずに日々過ごしていきましょう!

私は本当に運がいい!

感謝!感謝!感謝!


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